II-C13 利用者数・シェアデータを確認する
各AI検索エンジンの利用者数・シェアの最新データ
このレッスンの狙い:各エンジンの利用規模を踏まえて対応の優先順位を判断できる
最終更新: 2026-07-23
この記事の要点
- 各エンジンの利用規模を踏まえて対応の優先順位を判断できる
- ChatGPTの成長ペースを数字で見る
- Google側もAI回答の露出を急速に拡大
エンジンごとの仕組みや引用の癖が分かっても、そもそも利用者数が少ないエンジンに全力投球するのは非効率です。主要AI検索エンジンの利用者数・シェアに関する最新データを確認しておくと、対応の優先順位を判断する土台になります。
ChatGPTの成長ペースを数字で見る
OpenAIは2026年2月27日、ChatGPTの週間アクティブユーザー数が9億人に達したと発表しました。これは2025年10月時点の8億人から、わずか4カ月で1億人増加したことになります。有料購読者は5,000万人とされています(出典: TechCrunch, 2026年2月)。これほどの規模と成長速度を持つエンジンである以上、多くの事業者にとってChatGPT対策の優先度は依然として高いといえます。
Google側もAI回答の露出を急速に拡大
Semrushが1,000万キーワード超を対象に行った分析(2025年1〜11月)では、Google検索でAI回答「AI Overviews」が表示される割合が、1月の6.49%から7月には24.61%まで急伸したのち、11月には15.69%まで反落するという推移が確認されています(出典: Semrush, 2025年)。ピーク時からは落ち着いたとはいえ、1月時点の約2.4倍の水準で表示され続けている計算になり、Google経由の露出機会は無視できない規模です。
日本国内はこの1年でほぼ倍増
NTTドコモ モバイル社会研究所の全国調査によると、日本の生成AI利用率は2025年2月の27%から2026年2月には51%へとほぼ倍増し、初めて過半数に達しました(出典: モバイル社会研究所, 2026年4月)。検索時に生成AIを使う比率で見ても、2025年10月の31.1%から2026年2月には37.0%へ上昇し、20代では初めて過半数を突破しています(出典: サイバーエージェントGEOラボ, 2026年)。一方で総務省の調査では、日本の生成AI系サービス利用率(26.7%)は米国(68.8%)・ドイツ(59.2%)・フランス(81.2%)と比べるとまだ低い水準にあるとされます(出典: 総務省「情報通信白書」, 2025年)。「遅れているが、急速に追い上げている」という2つの側面を両方押さえておく必要があります。
業界によってAI回答の出現率は大きく違う
Advanced Web Rankingのデータ(2026年3月スナップショット)では、業界別のAI Overviews表示率にかなりの開きがあります(出典: Athens SEO記事経由のAdvanced Web Ranking, 2026年4月)。
| 業界 | AIO表示率 |
|---|---|
| Finance | 85.77% |
| Health | 82.46% |
| Technology | 73.69% |
| Education | 64.66% |
| Real Estate | 38.60% |
| eコマース | 23.69% |
| Brands(指名検索系) | 11.02% |
自社の業界がどちら側に近いかで、AI検索対策にかける労力の配分は変わってきます。
非英語圏でも利用規模は無視できない
参考情報として、中国のAIネイティブアプリの月間利用者数は2026年7月時点で4.99億人に達したと報告されています(出典: TechNode/QuestMobile, 2026年7月)。韓国ではNaverの日次検索シェアが2026年2月末時点で70%を超えたとの報告もあり、越境ECやインバウンド需要がある事業者にとっては無視できない規模です(出典: BigGo Finance, 2026年2月)。編II-C10で扱った投資判断の基準と合わせて確認してください。
実践ステップ
- 自社の主要顧客が使っているエンジンの利用者規模を、本レッスンの数字で確認する
- 自社業界のAI Overviews表示率を上表で確認し、高水準なら対策の優先度を上げる
- 日本国内向け事業は、生成AI利用率が1年でほぼ倍増した点を踏まえ対応スピードを検討する
- 越境EC・インバウンド事業者は非英語圏の利用規模データも合わせて確認する
- 利用者数の数字を使う際は、必ず調査元・時点をセットで確認し、単一の数字を鵜呑みにしない
まとめ
ChatGPTは週間9億人規模、GoogleのAI Overviewsは業界によって表示率が大きく異なり、日本国内の生成AI利用率はこの1年でほぼ倍増しています。利用者数・シェアのデータは、どのエンジンにどれだけ力を注ぐべきかを判断する土台になります。ただし調査によって定義や母集団が異なるため、数字は必ず出典とセットで扱いましょう。仕組み・引用の癖・利用規模という3つの材料がそろいました。次はこれらを使って、優先順位を決める番です。
このレッスンはテキストとスライドで学べます。スライドは上のビューアからご覧ください。
確認テスト
選択肢をクリックすると、その場で正誤と解説が表示されます。
Q1. OpenAIは2026年2月27日、ChatGPTの週間アクティブユーザー数が9億人に達したと発表した。
OpenAIは2026年2月27日、ChatGPTの週間アクティブユーザー数が9億人に達したと発表しました。
Q2. 総務省の調査によれば、日本の生成AI系サービス利用率(26.7%)と比較して最も高い水準にある国はどこか。
総務省の調査では、フランスの81.2%が本文中で示された比較国の中で最も高い水準です。
Q3. Semrushの分析(2025年1〜11月)によれば、Google AI Overviewsの表示割合が最も高かった月の水準はどれか。
表示割合は1月の6.49%から7月には24.61%まで急伸したのち、11月には15.69%まで反落しました。
このレッスンのFAQ
Q. 日本の生成AI利用率はこの1年でどう変化しましたか?
NTTドコモ モバイル社会研究所の全国調査によると、2025年2月の27%から2026年2月には51%へとほぼ倍増し、初めて過半数に達しました。
Q. 日本は他国と比べて生成AI利用が進んでいるのですか?
総務省の調査では、日本の生成AI系サービス利用率(26.7%)は米国(68.8%)・ドイツ(59.2%)・フランス(81.2%)と比べるとまだ低い水準にあるとされており、「遅れているが急速に追い上げている」という両面を押さえる必要があります。
Q. 利用者数のデータを使うときの注意点は何ですか?
利用者数の数字を使う際は、必ず調査元・時点をセットで確認し、単一の数字を鵜呑みにしないことが重要だと本文は述べています。