PR-003 自社のAIO対策が進んでいるのか停滞しているのか、数値で判断できない——可視性スコアを自分でつける方法
こんな悩みはありませんか?
PR-001のようなチェックを何度かやってみたものの、「今回は言及された」「今回はされなかった」という個別の結果を眺めているだけで、全体として自社の状況が良くなっているのか悪くなっているのかが分からない——という声はよく聞きます。専用の計測ツールを導入するほどの予算はまだない、でも「今どのくらいの状態なのか」を数字で示さないと社内の理解も得づらい。まずは手元の記録から、自分たちで計算できる指標を作るところから始める必要があります。
この記事でできるようになること
ChatGPT・Gemini・Perplexityで複数回実行した診断記録から、「言及率」「引用率」というシンプルな2つの指標を自分で算出し、今後の比較のためのベースライン数値として残せるようになります。
使うプロンプト
入力に必要な素材
- PR-001などで複数回実行した記録(実行日・プラットフォーム・自社言及の有無・引用URLの有無)
あなたはAIO計測の集計担当です。目的は、複数回の診断記録を単なる個別結果の羅列で終わらせず、社内で「今どのくらいの状態か」を数字で説明できるベースライン指標に変換することです。読者は上長・経営層を想定し、専門用語を使う場合は算出根拠を必ず添えてください。以下は、ChatGPT・Gemini・Perplexityに対して同一プロンプトを複数回実行した記録です。この記録から可視性スコアを算出してください。
# 実行前の確認
- 実行記録が貼り付けられているか確認してください。総試行回数が分からない場合は、集計を始める前にその旨を指摘してください。
# 実行記録
【実行日・プラットフォーム・プロンプト内容・自社言及の有無(○/△/×)・引用URLの有無を1行ずつ貼り付ける】
# 算出してほしい指標(Step1: 定義確認→Step2: 計算→Step3: 要約)
1. Step1: 言及率=(自社名が回答に登場した回数 ÷ 総試行回数)× 100(点数の定義: ○=1件、△=0.5件、×=0件として分子に加算)
2. Step2: 引用率=(自社サイトのURLが出典として示された回数 ÷ 総試行回数)× 100
3. Step2: プラットフォーム別の言及率・引用率の内訳
4. Step3: 今回のベースライン数値として、次回以降と比較できる形で要約する
# 出力形式
- 表:指標|数値|算出根拠(分子/分母)
- プラットフォーム別の内訳表
- 試行回数が少ない場合(合計10回未満など)は「参考値」である旨を明記する
- 最後に3行以内で、次回計測時に見るべきポイントをまとめる
# 出力例(表の1行)
言及率|62.5%|5回中の言及回数10回÷総試行回数16回×100(参考値:試行回数16回のため誤差幅に留意)
数値は記録から機械的に計算し、記録にない情報は「データなし」としてください。存在しない数値を作り出さないでください。計算過程を検算できるよう、分子・分母を必ず併記してください。実行手順
- PR-001などで実行した複数回分の記録を、日付・プラットフォーム・言及有無・引用有無の形で1つの表にまとめる
- プロンプトの【実行記録】欄に貼り付けて実行する
- 出力された言及率・引用率の「算出根拠(分子/分母)」を必ず確認し、AIが誤って集計していないか元データと突き合わせる
- 試行回数が少ない(目安10回未満)場合は、社内共有時に「参考値」であることを明記する
- この結果をファイル名や日付つきで保存し、来月以降も同じ形式で記録を積み重ねる
結果の読み解き方
- 言及率と引用率は別物です。言及率が高くても引用率が低い場合、AIは自社の名前は知っているが、情報源としては信頼していない(他サイトの情報を使っている)状態を示している可能性があります。
- 試行回数が少ないうちは、数値のわずかな上下に一喜一憂しないでください。生成AIの回答は確率的にブレるため、10回未満の試行では「56%→60%」程度の変化は誤差の範囲に収まることがあります。
- 初回の数値は「良い・悪い」を判断する基準ではなく、あくまで次回以降と比較するための出発点(ベースライン)です。単月の数値だけで施策の成否を判断しないでください。
注意点
- AIの回答は実行のたびに変動するため、同じ条件で複数回・複数プラットフォームで試行した記録を使うことが前提です。1回きりの結果を「言及率」として扱わないでください。
- 集計はAIに任せきりにせず、算出根拠(分子・分母)を必ず人間が検算してください。記録の転記ミスや集計ミスがそのままレポートに反映されるリスクがあります。
- この指標はあくまで自社内で作った簡易指標であり、業界標準として確立されたものではありません。社外に共有する際は「自社独自の計測方法である」ことを明記してください。
関連レッスン・関連パターン
- レッスン V-A2 可視性・言及率・引用率・SoVを理解する(指標の定義を先に押さえておくと計算結果を正しく解釈できます)・V-A6 ベースライン測定を行う・V-B5 無料でできる手動計測を実践する
- 関連パターン: PR-001 3つのAIで横断チェックする方法(この記事の記録データを作るステップ)・PR-004 診断レポート化する方法
確認テスト
選択肢をクリックすると、その場で正誤と解説が表示されます。
Q1. 言及率と引用率は別の指標であり、両者が必ずしも連動するとは限らない。
言及率が高くても引用率が低い場合、AIは自社の名前は知っているが情報源としては他サイトを信頼している可能性があるとされている。
Q2. 引用率の算出式として記事に示されているものはどれか。
引用率=(自社サイトのURLが出典として示された回数÷総試行回数)×100と定義されている。
Q3. 試行回数が10回未満の場合、数値はどう扱うべきとされているか。
試行回数が少ない場合(目安10回未満)は参考値であることを明記するとされている。
よくある質問
Q. このスコアは業界標準の指標として社外に発表してよいですか。
いいえ。自社独自の簡易指標であり業界標準として確立されたものではないため、社外に共有する際はその旨を明記する必要があります。
Q. 集計はAIに任せきりでよいですか。
いいえ。算出根拠(分子・分母)を必ず人間が検算することが求められています。記録の転記ミスや集計ミスがそのままレポートに反映されるリスクがあるためです。
Q. 初回の数値が低かったら施策は失敗ですか。
いいえ。初回の数値は良し悪しの判断基準ではなく、次回以降と比較するためのベースライン(出発点)として扱うべきとされています。