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VIII-E1 大学案内より先にAIに相談する時代―教育業界のAI検索利用データ

教育業界のAI検索利用データ

このレッスンの狙い:学生の検索行動変化(AI Overviews表示時のクリック率低下等)を理解し、スクール事業の集客リスクを数字で説明できるようになる。

最終更新: 2026-07-25

この記事の要点

  • 学生の検索行動変化(AI Overviews表示時のクリック率低下等)を理解し、スクール事業の集客リスクを数字で説明できるようになる。
  • 学生はもうGoogleより先にChatGPTを開いている
  • クリック率は70〜90%下がっている
教育・スクールVIII-E1

大学案内より先にAIに相談する時代

教育業界のAI検索利用データ

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進学先やスクール選びは、かつてパンフレットや公式サイトを見比べて決めるものでした。しかし今、多くの学生や受講希望者は、比較検討の第一歩をAIとの対話から始めています。この編VIIIでは教育・スクール業界に絞ってAIOを深掘りしますが、最初に押さえるべきは「どれくらい検索行動が変わっているか」という現状把握です。数字を知らずに対策を語ることはできません

学生はもうGoogleより先にChatGPTを開いている

45万件以上の学生検索インタラクションと60の学位プログラムを対象にした調査によれば、ChatGPT利用者の約半数は18〜24歳で、この年齢層の3分の2がAIツールを検索エンジンより好むと回答しています。同調査ではChatGPT利用者数がGoogle利用者数の2倍以上に達しているとも報告されています(出典: EdTech Innovation Hub/Everspring調査, 2025年5月)。進学・受講という人生の大きな意思決定においても、最初の相談相手はもう検索エンジンではなくAIになりつつあるということです。

クリック率は70〜90%下がっている

同調査では、AI Overviewsが表示される検索ではクリック率が70〜90%低下し、高等教育関連キーワードの広告クリック単価は前年比45%上昇した一方で、その効果はむしろ低下しているといいます(出典: 同上)。調査を実施したEverspringのCEOは、検索行動そのものが変わり、大学が学生の視界から見えにくくなりつつある状況を、大学経営にとっての大きな脅威だと表現しています(同上)。広告費を上げても届きにくくなっているとすれば、これは集客戦略全体で見過ごせない変化です。

なぜ教育業界はこの影響を受けやすいのか

教育・スクール業界は、BtoB SaaS(VIII-C参照)と並んで比較検討期間が長く、金額も相応に大きいという特徴を持つ業界です。高額で後戻りしにくい意思決定だからこそ、受講者は「本当にこの講座でいいのか」を慎重に調べようとします。検討期間が長いということは、それだけAIに「比較して」「どれがいいか教えて」と質問される機会も多いということを意味し、この特性は次のVIII-E2で扱う比較検討クエリを理解する土台になります。

ChatGPT利用者数

Google利用者数の2倍以上(18〜24歳中心)

AIツール選好

18〜24歳の3分の2が検索エンジンより好む

クリック率

AI Overviews表示時に70〜90%低下

広告クリック単価

前年比45%上昇(効果はむしろ低下)

用語解説

「AI Overviews」とは、Googleなどの検索エンジンが検索結果ページの上部にAIが生成した要約回答を表示する機能のことです。ユーザーはリンク先を開かなくても、この要約だけで疑問が解決してしまうことがあるため、サイトへのクリック率に大きな影響を与えます。

注意

本レッスンで紹介した数値は、米国の学生・学位プログラムを対象にした単一の調査によるものです。日本国内の受講検討行動や社会人向けスクールの実態とは条件が異なる可能性があるため、自校の実際のアクセスデータとあわせて確認することをおすすめします。

実践ステップ

  1. 自校の主要な講座名・資格名でChatGPTに「おすすめは?」と質問してみる
  2. 自校サイトのGoogle Search Consoleで直近のクリック率の推移を確認する
  3. 広告経由の問い合わせ単価が悪化していないか、直近半年のデータを見返す
  4. 主要な検討キーワードで検索した際にAI Overviewsが表示されるかどうかを確認する
  5. 「比較検討が長い業界」という前提を、社内の集客戦略チームと共有する

まとめ

学生・受講検討者の検索行動は、想像以上のスピードでAIへ移りつつあります。クリック率の低下も広告単価の上昇も、既に観測されている現実のデータです。教育・スクール業界はもともと比較検討期間が長い業界であるため、AIに「比較・推薦」を委ねられるリスクとチャンスの両方が大きいといえます。次のVIII-E2では、学生が実際にAIへ投げる比較検討クエリのパターンを具体的に見ていきます。

このレッスンはテキストとスライドで学べます。スライドは上のビューアからご覧ください。

確認テスト

選択肢をクリックすると、その場で正誤と解説が表示されます。

Q1. 18〜24歳のうち3分の2が、検索エンジンよりAIツールを好むと回答している。

Q2. AI Overviewsが表示される検索では、クリック率はどの程度低下するとされているか。

Q3. 高等教育関連キーワードの広告クリック単価は前年比でどう変化したか。

このレッスンのFAQ

Q. ChatGPT利用者数とGoogle利用者数の関係はどう報告されているか?

調査対象の18〜24歳中心の層で、ChatGPT利用者数がGoogle利用者数の2倍以上に達していると報告されています。

Q. 教育業界はなぜAIの影響を受けやすいのか?

比較検討期間が長く、金額も相応に大きいという特徴を持つ業界であり、検討期間が長いほどAIに比較・推薦を委ねられる機会が多いためです。

Q. 本レッスンの数値はそのまま日本の実態に当てはまるか?

いいえ、米国の学生・学位プログラムを対象にした単一の調査によるものであり、日本国内の実態とは条件が異なる可能性があるため自校のデータと併せて確認する必要があります。

監修:鈴木晋介(株式会社WEBMARKS 代表取締役)

業種別AIO実践教育・スクール
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